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コラム

コラム137 相続放棄と相続分の譲渡・相続分の放棄(相続放棄)

裁判所で行う「相続放棄」と「話し合いでの放棄」は別


一般の方が「相続は放棄した」「財産放棄した」と言われるケースの中には、次の2つの場合があります。
1.相続放棄 家庭裁判所で行う手続きで、法律上の「相続放棄」はこちら。
最初から「相続人とならなかった」ことになるため、プラスの財産を相続しないことに加えて、マイナスの借金の返済義務もなくなる。
2.相続分割協議 相続人間で、「自分は相続しない」という話し合いをした。
借金があれば、債権者からの請求を逃れることができない。

「放棄した」と言われる中でも、多くは「2」の遺産分割協議の話し合いでの「放棄」であって、家庭裁判所で正式な放棄の手続きをされたわけではない、ケースがほとんどです。

司法書士とすれば、不動産の名義変更をするとしても、預貯金の解約手続きをするとしても、「1」「2」のどちらなのかで必要となる書類が異なってくるため、お話しを聞き取りながら、判断しています。


「相続分の譲渡」と「相続分の放棄」も違います


「相続放棄」「財産放棄」に近い意味合いのこととして、「相続分の譲渡」と「相続分の放棄」があります。

いずれも、厳密な意味での「相続放棄」と違い、債務がある場合には、債権者からの返済義務を免れることができないのが特徴です。

A.相続分の譲渡 遺産分割の話し合いをするまでもなく、自らの相続分を、特定の人に譲る場合のこと。
プラスの財産の権利と共に、マイナスの借金の義務も移転しますが、マイナスの借金がある場合、債権者からの責任を免れることはできません。
相続分の譲渡を受けた人は、譲り受けた相続分も含めた権利がある状態で、遺産分割の話し合いに参加できます。
B.相続分の放棄 相続財産に対する自分の持分をゼロとする、一方的な意思表示。
特定の人を相手とする「相続分の譲渡」と違い、他の相続人の相続分が増えることになります。
一方、家庭裁判所での「相続放棄」は違い、マイナスの借金がある場合、債務者からの請求を免れることはできません。

「A」の相続分の譲渡は、例えば、相続人の数が多いケースで、遺産分割の話し合いがなかなかまとまらないような場合に、早期に解決していく手段として利用されることがあります。

「B」の相続分の放棄は、特定の人を相手とする「相続分の譲渡」とは違い、放棄をする人の一方的な意思表示であるのが特徴です。「誰に譲るという気持ちでもない」「相続手続きに関わりたくない」と言われるようなケースに使われます。


「相続分の譲渡」と「相続分の放棄」は相続登記がある際は要注意


「譲渡(放棄)したから、書類は出さなくていいのでしょ?」
「財産は要らないのだから、書類は出したくない」

と言われることもありますが、相続の手続きの都合上、相続分の譲渡(放棄)証書に実印を押して、印鑑証明書を添付してもらうことになります。

いずれにしても、不動産の名義変更がある場合は、「相続分の譲渡」「相続分の放棄」を登記上で表現することが難しい場合があります。

相続登記の手続きを考えた場合、特に「相続分の放棄」の場合は、「自らは財産を相続しない」旨の内容の遺産分割協議書に、署名捺印(印鑑証明書付)をしていただくのがスムーズです。

一方、家庭裁判所で「相続放棄」をされた場合は、家庭裁判所で発行された相続放棄申述受理証明書(内容によっては、相続放棄申述受理通知書も可)を添付することで、相続の登記は受理されます。


当事務所の取扱い事例から


司法書士吉田事務所で取り扱った、「相続分の放棄」を含む遺産分割に基づく相続登記の事例については、別記事『相続分放棄」を含む遺産分割協議に基づく相続登記』で紹介しています。

◎コラム140 『相続分の放棄」を含む遺産分割に基づく相続登記

「相続分の譲渡」による相続登記は可能。
但し、相続人の順位が違う場合は、段階を踏んで登記をしないといけない場合もあります。

「相続分の放棄」を含む場合は、相続登記自体ができない可能性があるので要注意、というのが結論です。


◎司法書士吉田事務所からのご案内


当事務所では、多くの相続手続きに関与しており、さまざまな遺産分割による登記事例を経験しています。

「遺産分割の交渉」は、司法書士は行えないため、弁護士さんに依頼する手続きになりますが、成年後見人として、関係が疎遠な相続人間の遺産分割協議をまとめる、という事例も、多々取り扱っています。

堺市の司法書士吉田事務所では、相続関係者が多い場合の相続手続きも、お受けしています。

相続手続き、相続登記は、堺市堺区、三国ヶ丘徒歩4分の、司法書士吉田事務所にご相談下さい。

                              (最終更新 令和5年6月4日)

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                                  司法書士 吉田浩章
                                             
このコラムは、ご参考までに情報を提供しているものです。
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