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コラム

コラム138 大阪家庭裁判所における後見の書面審理(成年後見)

大阪家裁の書面審理の要件


大阪家庭裁判所(大阪家裁本庁)では、一定の要件を満たす後見申立に限り、書面だけで審理する制度が設けられています。

書面審理の対象になる要件としては、下記のとおりです。
後見の申立てであること(保佐と補助は不可)。
診断書の内容が「後見開始相当」であること。
親族による申立てであること(本人申立は不可)。
弁護士か司法書士が申立書の作成に関与していること。
後見人候補者が「ひまわり名簿登載の弁護士」、「リーガルサポート名簿登載の司法書士」「裁判所の選任する第三者」のいずれかであること。
事情説明書(書面審理用)及び本人の状況シートを添付すること。

後見申立の流れは、一般的には、まずは受理面接の予約を入れて、面接の日までに書類の郵送。

面接が終わってから審判までしばらくかかる、という流れでしたので、申立人側にとっては、とてもありがたいシステム。後見人として活動できるタイミングも早まります。

しかし、大阪家裁でも、裁判所が、制度上の書面審理の制度を使われるかどうかは別のようで、当事務所の申立て事例では、少なくとも、令和5年以降は、受理面接が入っていません。

その分、司法書士が作成した「説明状況報告書」の提出を求められています。

司法書士の説明に対して、ご本人がどのような受け答えをされたか、を説明するもので、かなりの長文になります。保佐・補助になると、なおさら。

逆に考えると、保佐・補助の場合でも、「説明状況報告書」の提出により、受理面接は省略される傾向です。


堺支部と岸和田支部の運用


大阪家庭裁判所管轄の中でも、堺支部と岸和田支部では、大阪家裁本庁が運用している書面審理は正式には採用していない、とされています。

但し、新型コロナウイルスの感染症対策として、支部の運用も柔軟になりました。

堺支部では、令和6年の申立て事案で、岸和田支部では令和4年の申立て事案で、事実上、書面だけで審理してもらえた案件があります(司法書士が候補者となる、大阪家庭裁判所の書面審理の条件を満たすケースです)。

今まで、岸和田支部における事例では、調査官による電話による面接か、対面での面接を求められており、書類だけの審理で終わった事例は経験していませんでした。

また、岸和田支部では、候補者が親族となる後見申立についても同じく、家庭裁判所での面接が入っていました。


当事務所の司法書士は、後見人等候補者名簿登載司法書士です


堺市の司法書士吉田事務所の司法書士は、「リーガルサポートに加入」+「裁判所に提出されている候補者名簿登載」の要件をクリアする司法書士です。

大阪家裁管轄では、「リーガルサポートに加入している」だけではなく、「後見人候補者名簿に登載されている」ことをもって、『専門職後見人』として扱う運用です。

したがって、特に高額な資産をお持ちの方について、後見人を依頼する司法書士を探されている方には、「候補者名簿登載」の要件を備える司法書士に、依頼されることをお勧めします。

名簿登載の要件を満たすには、一定の研修単位をクリアし、2年ごとの更新手続きが必要となっています。

但し、書面審理の要件5の司法書士は、「リーガルサポートの名簿に登載されている司法書士であること」が求められていますが、要件4の「書類作成」を依頼する司法書士については制限はありません。


書面審理を適用するかどうかも裁判官の裁量


大阪家裁の書面審理の要件を満たす場合でも、「必ず書類だけで審理される」というわけではなく、裁判官によって、また、内容によって、本人に対する調査が行われることがありました。

傾向としては、本人の判断能力がまだ残っている場合で、「本人が望まない審判は下ろさない方針」と言われたことがあります。受け答えが難しい中、ご本人に、電話でいろいろと聞こうとされた時は、大変でした。

また、診断書の内容が曖昧であったり、矛盾がある場合など、ご本人の判断能力に裁判所が疑問に感じるケースでも、面接が入る傾向です。

堺支部の事例では、後見の申立てに対して、鑑定も入った上、「補助」の審判が出たケースもありました。

また、堺支部では、「保佐」に関しては、調査官面接が入っています。

一方、大阪家裁では、令和6年の事例では、類型が「保佐」に関わらず、書類作成者である司法書士が、「説明状況報告書」を提出することで、本人への面接はなしで審判が下りています。

審査の進め方については、感覚的には、裁判官にもよる、内容にもよる、のだと感じています。


★司法書士吉田事務所からのご案内


当事務所の司法書士は、後見人等への候補者名簿の登載を受けた司法書士です。

候補者を決めて後見の申し立てをする場合でも、候補者が「候補者名簿に登載されている司法書士かどうか」で、違ってくる部分があります。

堺市の司法書士吉田事務所では、後見申立のご相談を含み、高齢者の生活を法律面からお手伝いしています。

後見申立(後見・保佐・補助)の申し立てと、後見人等への就任のご依頼は、堺市堺区、三国ヶ丘徒歩4分の、司法書士吉田事務所にご相談下さい。

                              (最終更新 令和6年11月18日)

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