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コラムコラム60 後見人による相続放棄と利益相反(成年後見)成年後見人を選任後、成年後見人が相続放棄の申立をした案件が終了しました。
実際の事例からは、内容を変えて記載しますが、 『被相続人がXには子がなく、相続人は父Aと、Xの姉Bの2人であるところ、父Aに判断能力がなかったため、Bが父Aの成年後見人に就任した後に、ABが相続放棄の申立をする』という事案です。 相続人の順位としては父Aが先順位で、父Aが相続放棄することで、次順位の姉B(父Aの子であり、父Aの後見人)が相続人になります。 昭和53年2月24日の最高裁の判例では、 「共同相続人の一人が他の共同相続人の全部または一部を後見している場合において、後見人が被相続人全員を代理している相続の放棄は、後見人みずからが相続の放棄をしたのちにされたか、または、これと同時になされたときは、民法第860条によって準用される同法826条にいう利益相反にはあたらない」 と判断されていますが、今回の事例では、父Aと姉B(父Aの後見人)は同順位の相続人ではないことで、「同時に」相続放棄をすることができません。 実質的に見れば、相続財産が債務ばかりである以上、父Aの相続放棄を父Aの後見人Bが申し立てることは、父Aの利益のために他なりませんが、父Aの放棄によってBが相続人の地位に就く以上、裁判所の見解としては、やはり「まず父Aのために特別代理人を選任した上で、父Aの相続放棄をしなければならない」ということでした。 ★参考メモ (利益相反行為) 民法826条 親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。 2 親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。 (利益相反行為) 民法860条 第八百二十六条の規定は、後見人について準用する。ただし、後見監督人がある場合は、この限りでない。 民法第917条 相続人が未成年者又は成年後見人であるときは、第915条第1項の期間は、その法定代理人が未成年者又は成年被後見人のために相続の開始があったことを知った時から起算する。 (最終更新 平成23年11月24日) 堺市の司法書士吉田法務事務所 司法書士 吉田浩章 このコラムは、ご参考までに情報を提供しているものです。
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