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コラム

コラム86 地役権の抹消登記(不動産登記)

地役権(ちえきけん)は、契約によって、他人の土地(承役地)を、自分の土地(要役地)のために利用できるよう設定されるもので、例えば、「通行のための地役権」「送電線路のための地役権」等が考えられます。

その後、要役地の所有権が移転した場合は、地役権も所有権に伴って移転することになりますので、地役権の移転登記を申請する必要はありません。

一方、すでに設定された地役権の抹消をする場合、承役地の所有者を登記権利者、要役地の所有者を登記義務者として、地役権の抹消登記を申請することになります。

地役権を抹消する際、元々A所有であった要役地の所有権の一部が、第三者Bに移転している場合、手続が複雑になります。

A所有の土地を要役地とされている地役権を消す方法としては、

(1)「要役地をB所有の土地のみ」とする変更登記をする
(2)「AB所有の要役地について、地役権の抹消」登記を申請する

ことが考えられますが、(1)の場合においても、地役権がABの準共有状態になっていることから、変更登記の義務者としてABの両者がなることになり、Bの協力がなければ地役権の抹消ができない(登記研究619号)ことになります。

将来的に「地役権を消す必要が生じるかどうか」は別として、地役権がからんだ土地について売買等の取引をする際には、少し気にしておきたい問題です。


★参考メモ
民法280条(地役権の内容)
地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。

民法281条(地役権の付従性)
地役権は、要役地(地役権者の土地であって、他人の土地から便益を受けるものをいう)の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転し、又は要役地について存する他の権利の目的となるものとする。ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りではない。
2.地役権は、要役地から分離して譲り渡し、又は他の権利の目的とすることができない。

★地役権抹消登記の必要書類
・登記原因証明情報
・登記義務者の登記済証−地役権設定時の登記済証もしくは、要役地の所有権を取得した際の登記済証
 (要役地所有権が移転している場合は、移転登記の際の登記済証に限る)
・利害関係人の承諾書(要役地にある地役権の後順位に抵当権等が設定されている場合)

                                                (最終更新 平成28年4月29日)

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