コラム「子の後見人が親の後見等開始の申立ができるか」 ご相談は堺市堺区の司法書士吉田法務事務所へ

司法書士吉田法務事務所
〒590−0024
堺市堺区向陵中町4丁4番7号
TEL 072−254−5755  FAX 072−254−5788
堺市堺区の司法書士 三国ヶ丘駅近く
司法書士による相談予約受付中 ブログ「吉田浩章の司法書士日誌−堺市堺区−」 相談フォーム
代表司法書士
吉田浩章
(大阪2130号)
吉田浩章の司法書士日誌−堺市堺区
相談フォーム
堺市の司法書士による相続・名義変更相談サイト
堺市の司法書士による成年後見相談サイト
堺市の遺産相続・相続手続きと不動産売却手続き支援サイト

堺市での後見申立・後見人
成年後見の相談なら

司法書士吉田法務事務所
〒590−0024
大阪府堺市堺区向陵中町
4丁4番7号
TEL 072−254−5755

コラム

コラム87 子の後見人が親の後見等開始の申立ができるか(成年後見)

後見等開始の申し立てができる人


後見等の開始の申し立てができる人は、「本人、配偶者、4親等内の親族」とされています。

では、親族の後見人は、他の親族の後見人を選任するための申し立てができるのか。

例えば、子の後見人になった司法書士は、その親の後見開始の申し立てができるか。
夫の後見人になった司法書士は、その妻の後見開始の申し立てができるか、という話です。

実際、ご家族と関わっていく中で、他の親族さんにも後見制度の利用が必要になる。但し、「ご本人からの申し立ては難しい」という状況は、起こりえることです。


「別冊判例タイムズNO.36」記載の見解


「後見人から、他の親族の後見等開始の申し立てができるのか」について、参考になる文献としては、『別冊判例タイムズNO.36(平成25年4月発行)』があります。

タイトルは、「申立権者の後見人による申立ての可否」。

「本人Aにつき区市町村長による申立てにより後見が開始され、専門職Bが本人であるAに代わり、Aの親族(例えば、Aの父母)を本人とする後見開始を申し立てる例」に対し、下記のとおり解説されています。

後見センターでは、過去にはそのような申立てを認めたこともありましたが、民法859条の権限に含まれるとすることに疑義があるため、現在はこのような申立てを認めることについては慎重な対応をしています。
すなわち、上記の例でいえば、Bが代理して行った申立ては適法な権限を有しないでされたものであるため無効と判断され、却下となる可能性があります。          
(『別冊判例タイムズ 東京家裁後見問題研究会編著 NO.36 P21』から引用)  

ここでの「後見センター」とは、東京家裁後見センターのことです。
「親族の後見人から、他の親族の後見開始の申し立てはできない」と、書かれています。


新日本法規の『Q&A成年後見の実務』


新日本法規の『Q&A成年後見の実務(第一東京弁護士会成年後見センター編集)』には、「夫の後見人は、妻の成年後見申立ができるか」という問いがあり、「現在、東京家庭裁判所や大阪家庭裁判所の取扱いにおいて、認めている場合があるようです」とありますが、平成20年に発行されたものです。

解説の中では、「疑問を残します」と書かれていました。

直近の同書籍では、下記のとおり解説されています。
・民法859条の財産に関する法律行為の代理権といえるか
 →後見人が本人の配偶者や四親等内の親族に対する成年後見開始審判ができることに疑問を残します。
・民法858条の身上監護の代理権といえるか
 →後見人が本人の配偶者や四親等内の親族に対する成年後見開始審判ができることに疑問が残ります。

「現時点では東京家庭裁判所は、(中略)成年後見人による成年被後見人の配偶者の成年後見開始審判の申立ては認めていません」。
「また、大阪家庭裁判所も結論としては、成年後見人による成年被後見人の配偶者の成年後見開始申し立てを認めない運用になりました」 
(いずれも、新日本法規の『Q&A成年後見の実務』から引用)と書かれています。


大阪家庭裁判所(令和4年)の見解


令和4年時点の大阪家裁で、実際に継続中の事件について、照会したところ、、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
□ 親族の後見人から、後見開始の申し立てはできない
□ 後見の審判を受けた親族も、その親族の後見開始の申し立てはできない
□ 本人から後見開始の申し立てをするしかない
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
という見解でした。

ここにある、「後見の審判を受けた本人は、親族の後見申立ができない」というのは、もうひとつのポイントで、言い換えれば、後見であれば不可であるものの、保佐や補助の審判を受けた本人であれば、親族の後見等開始の申し立てができる、という意味になります。


「保佐」「補助」の審判を受けた人は、親族の後見等の申し立てができる


実際、それ以前にも、「保佐人が選任されている人が、親族の後見開始の申し立てをした」という例は、当事務所の取扱い事例にもありました。

保佐人は手続きに関与されず、あくまでもご本人(被保佐人さん)が主体となり、司法書士に書類作成を依頼。親族の後見等開始の申立に関する書類作成を依頼された、という内容です。

「親族の後見等開始の申し立てができる人・できない人」を一覧表にまとめると、下記のようになります。

申立できる  申立できない
〇保佐開始の審判を受けた親族  ×後見開始の審判を受けた親族
〇補助開始の審判を受けた親族   ×親族の後見人・保佐人・補助人 

「できない」に該当し、他に申し立てができる親族も不在。本人申立も難しいとなると、市町村長による申立てを待つしかなくなりますが、本件では、一旦は後見の審判を受けた親族の健康状態が良くなったため、医師や家庭裁判所とも相談の上、後見の審判を受けた親族について、保佐の申し立てをすることで、後見から保佐に類型を変更。

保佐の審判を受けた親族から、他の親族の後見の申し立てをする、という結果になりました。


★司法書士吉田事務所からのご案内


後見、保佐、補助開始の申し立て、後見人、保佐人、補助人選任の申立は、司法書士の「裁判所に提出する書類作成業務」になります。

堺市の司法書士吉田事務所では、ご事情に応じて、司法書士自身が後見人等の候補者にならせていただき、司法書士が後見人等に就任する、という事例も多数あります。

後見人を選ぶ手続き、家庭裁判所に提出する書類作成のことは、堺市堺区、三国ヶ丘駅徒歩4分の、司法書士吉田事務所にご相談下さい。

                                                (最終更新 令和5年12月5日)

                                                堺市の司法書士吉田法務事務所
                                                  司法書士 吉田浩章
                                             
このコラムは、ご参考までに情報を提供しているものです。
当司法書士事務所への、ご依頼を前提としないお問い合わせはご遠慮ください。
関連するページ

コラム一覧へ戻る

司法書士による電話相談実施中
成年後見のご相談は、堺市堺区・三国ヶ丘の司法書士吉田法務事務所へ
ご相談の予約は、来所予約フォームか、公式LINEアカウント(@y5755)をご利用下さい。
  フリーダイヤル(0120−392−783)は、初回面談予約専用ダイヤルです。
お電話によるご相談には対応しておりません。ご質問は、お問い合わせフォームからお願いします。
三国ヶ丘駅には、JR阪和線・南海高野線・南海バス(南海本線堺駅、地下鉄御堂筋線新金岡駅)からアクセス可能。
  駅前ロータリー(大阪信用金庫と餃子の王将側)を出て、ソフトバンクショップ手前を右に曲がって下さい。
車でお越しの方は、事務所の前にある「三井のリパーク」をご利用下さい。駐車券をお渡ししています。
主な業務エリア<堺市・大阪市・高石市・和泉市・泉大津市・岸和田市・大阪狭山市・富田林市・河内長野市等>
このページの上へ戻る ▲
原稿の無断転載(引用、一部改変を含む)は禁じます